1990年代おすすめ映画シリーズのご紹介 「パルプ・フィクション」とは
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今回は、1990年代おすすめ映画の中から、COCORO VIDEOスタッフがおすすめする映画を1つ選んでこちらでご紹介します。
人間臭さをリアルに描いた鬼才クエンティン・タランティーノ監督の代表作『パルプ・フィクション』
みなさんは「パルプ・マガジン」をご存知ですか?「パルプ・マガジン」とは、質の悪い紙で作られた安価な大衆雑誌のことで、20世紀初頭から1950年代にかけてアメリカで多く出版されてきました。
今回ご紹介する映画のタイトル『パルプ・フィクション』は、「パルプ・マガジンに掲載されるような低俗で馬鹿げたフィクション小説」と皮肉たっぷりに表現されたものです。
それでは映画『パルプ・フィクション』をご紹介していきましょう!
鬼才クエンティン・タランティーノ監督の代表作
1994年に公開されたこの映画はアカデミー賞になんと7部門でノミネート。その7部門のうち脚本賞を受賞した実績をもつ不朽の名作です。さらに、70年以上もの歴史を持つ世界で最も有名な映画祭、カンヌ国際映画祭で最優秀賞を意味するパルム・ドール賞を受賞しています。日本では2018年、是枝裕和監督が『万引き家族』でパルム・ドール賞を受賞したことが話題になりました。
『パルプ・フィクション』は公開からすでに20年以上経過していますが、タランティーノ監督の作品の中でも代表作として名高い評価を受けており、色褪せることは未だにありません。
さらに『ジャンゴ 繋がれざる者』や『ヘイトフル・エイト』など、その他の作品でも多くの賞を受賞している鬼才。
想像を超える結末?!タランティーノ監督が仕掛けた「群像劇」の名作!
この映画を一言で表現するなら「ギャング映画」でしょうか。登場人物はファミレスで強盗の計画を立てるカップル、ギャングのボスとその妻、八百長ボクサーなど。それぞれの舞台や時系列に直接的な関係はないにもかかわらず、ストーリーが進むにつれて各登場人物が想像を超えて繋がっていく人間模様を描いています。
そして、この映画一番の見どころは、人間関係や時系列がバラバラで且つ独立してストーリーが展開される「群像劇」でしょう。「今のシーン、さっきの話より過去?それとも未来?」と鑑賞者は映画の流れや雰囲気から推測していくしかありません。そして映画が進むと「あっ、ここでこう繋がるのか!」とド肝を抜かれて、あっという間にタランティーノ監督の世界観に引き込まれるでしょう。
タランティーノ監督が仕掛けたこの手法、当時としてはかなり斬新なものでした。映画界からは高く評価され、アカデミー賞の脚本賞受賞に至ります。また、その後の映画界に多大な影響を与えたことは言うまでもありません。
人間同士のやりとりが生み出すリアリティ
「低俗で馬鹿げたフィクション小説」に求めるのはメッセージ性というよりむしろ、会話のやりとりから生まれる仕草や言葉遣い、取り留めのない噂話などのリアリティに本質があります。
つまり、『パルプ・フィクション』はメッセージ性を排除し、「人間同士のリアル」を徹底的に追求することで映画の面白さを引き出した、と言えるでしょう。作品中「このやり取りどこまでが偶然で、どこまでが意図的なの?」と観てる人が想像力を掻き立てられるのは、「人間の泥臭さ」が秀逸に表現されているからこそなんですね。
個性派揃いの豪華キャステング
「低俗フィクション」と謳う映画に対してメインでキャスティングされたのは、1970年代「サタデー・ナイト・フィーバー」で一世風靡した名優ジョン・トラボルタ。長期間にわたる不遇の時代を見事に乗り越え、この映画で見事に復活を遂げたことは映画ファンの中では有名な逸話です。
さらに、オムニバス形式で登場するキャラクターも個性派揃い。メインキャラクターはジョン・トラボルタの他に、サミュエル・L・ジャクソン、『ダイ・ハード』シリーズでもおなじみのブルース・ウィリス、『アベンジャーズ』等でも有名なユマ・サーマンといった名だたる面子が揃っています。このキャスティング、映画ファンにはたまりません!
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